作業の内容と実際


植樹会が行う作業には次のような作業があります。これらの作業は年間を通して計画的に行われ、キャンパスの自然の保全と環境の保護や景観の維持に大切な作業です。


1.       雑草の刈取や草取り:春が終わる頃から秋にかけて大量の下草が繁茂します。これらの雑草にはススキ、エノコログサ、チカラシバなどのイネ科の植物をはじめ、ワルナスビやヨウシュヤマゴボウ、オオブタクサ、アメリカオニアザミなどの外来種の多年草もあり、中には有害な植物もあります。これらの植物を除去するためには、地味な作業ですが、根気強い下草刈りや駆除作業が大切です。

 

2.       ツル植物の除去:キャンパス内でよく目にするツル植物にはクズやヤブカラシ、ヘクソカズラ、オニドコロ、ヒメドコロなどのツル性多年草があります。これらのツル植物は生命力が強く、種子だけでなく地下茎を延ばして繁殖します。ツツジなどの低木を覆い、時には枯らしてしまいます。また、キャンパスの美観上も良くありません。これらの植物についても根気強い駆除作業が大切です。

 

3.       植込みの刈込や枯死した枝や幹の除去:ツツジやサツキ、イヌツゲ、ベニカナメモチなどの植込みは伸びる枝を刈り込み、通気を良くします。樹形を整え、枯れた枝や幹は除去し、害虫などがついたり、繁殖したりすることを防止します。

 

4.       樹木の剪定や枝落とし:樹木の必要のない枝を剪定や枝打ちをして整枝をし、また芯止めをしたり、通気をよくします。武蔵野の面影を維持するゾーンや現状のまま維持するゾーンの樹木を除いて、他のゾーンのツバキ、サザンカ、キンモクセイ、ウメなどの樹木がその対象です。

 

5.       樹木の伐採:キャンパス内には老齢化して枯死した樹木、鳥などにより種子散布されて発芽・生育した樹木など、安全上やその場所に不相応な樹木が見られます。大学施設課とも協力しながら、このような樹木の除伐を実施しています。例えばよく目にするシュロなどは、温暖化の影響で増殖している植物でその対象となります。

 

6.       樹木の植栽:樹木の伐採だけでなく、伐採跡地や倒木などで生じた空間に植樹を行うことも重要な仕事です。大学のキャンパス内の林の中にギャップが生じることが良くあります。そこでの植生の推移に注視しつつ、キャンパスの樹木の円滑な世代交代とアカマツなどを主体にした武蔵野の森の保全と維持に協力していきます。

 

7.       落葉や枯れ枝の除去:樹木の多いキャンパス内には落枝や落葉が目立ちます。このような落枝や落葉の放置は、美観上も相応しくありません。特に腐りにくいイチョウやアカマツなどの裸子植物の落葉は、積もると芝などの光合成を妨げになります。落葉や落枝の清掃も大切な作業です。


植樹会の作業は植物の春夏秋冬の一年間の生活サイクルを見ながら、いくつかの作業内容を組み合わせて実施しています。基本的には植物の生命力が旺盛な5月から10月頃までは雑草などの刈取や除去を、生命活動が沈静化する11月から4月頃までは樹木の剪定や植樹などの作業を主体に行うようにしています。 



下草刈りの例:西キャンパス第二講義棟南側での雑草の刈取。雑草の刈取作業も私達の仕事です。作業後の第二研究館南側は上の写真から下の写真のように変わりました。



間伐と除伐の例:社会科学統計情報研究センター北側の竹林整備の状況。未整備、密植の状態の竹林のタケを間伐、樹木を除伐するなどの作業を実施し、竹林内を整備しました。



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