樹木の剪定や刈込などに使用する用具類


1. 小枝剪定や刈込などで使用する用具

ここでは小枝の剪定や植込みの刈込などの作業で使用する鋏類を取り扱います。剪定は、樹木のスムースな生育や結実、樹形を整えたりするのに必要です。

  1. 剪定鋏:多様な樹木や枝を剪定するのを目的とした汎用性のある鋏です。「切り刃」と「受け刃」が半円の弧状となっている。「にぎり」と呼ばれる柄の内側にバネが仕込まれていて、握り込むようにして枝を切る仕組みになっています。剪定鋏は、比較的太い枝の剪定にも使用し、通常直径2cmくらいまでの枝を切ることができます。切り方によってはそれ以上の太い枝を切ることもできます。枝に対して斜めに刃を入れると良く切れます。
  2. 高枝切鋏:高い枝は切るのに便利なのが高枝切鋏です。いろいろなタイプがありますが、伸縮式の高枝切鋏もあり、梯子などを使うことなく枝を切ることができますので、植樹会でももっと使用したら良いでしょう。鋸を付けることができるものが多いので、太枝切りに対応できるものもあります。
  3. 刈込鋏:刈込鋏は木の葉や枝を落とすことに使われる大型の鋏です。通常の鋏と異なり、両手で使用し、生垣などの刈り込みや整形に用いられます。剪定鋏を併用しながら枝透きを行います。
  4. ヘッジトリマー:植込みの剪定や刈込には刈込鋏に加えて、ヘッジトリマーを使用すると作業を早く行うことができます。ヘッジトリマーにはエンジン式のものと電動式のものがあり、電動式のものにはコード式と電池式があります。

剪定鋏

高枝切鋏

刈り込み鋏

ヘッジトリマー



2.太枝等の剪定で利用される用具

ここでは、太い枝などの剪定や枝落としに使用される用具を取り扱います。ここで使用される用具は、樹木の伐倒で使用される用具と同じものが多いのですが、鋸と太枝切鋏について紹介します。

  1. 太枝切鋏刈込鋏や剪定鋏で切れない太い枝を切るのに使用します。種類によって切断できる枝の太さが異なりますが、最大直径45mmの枝を切れるものもあります。また、長さなど形状の違いや伸縮自在のものもあります。細い樹木を根元から切るのにも利用されます。
  2. 高枝切鋸:高枝切鋏に鋸を付け替えたものが多いのですが、高枝切鋸は鋏に比べて頑丈でパワフルなのが特徴です。腕くらいまでの太さの枝であれば、比較的容易に切り落とせます。刃にある程度の厚みがあり、軽量なものが使用に適していますが、使用する際には持ち手の端の方を持ち、腕は動かさずに身体を前後して切断するようにすると効果的です。伸縮自在のものが多く、鋸全体の重みを利用して枝を切ります。
  3. 小鋸:植樹会では作業に使用する鋸に大鋸と中小サイズの鋸があります。ちょっとした枝打ちや小さな木の伐採は小鋸で対応できます。植樹会で使用する鋸は「生木」を切るための鋸ですが、基本的には替え刃式のあまり制度を要しない枝の剪定や樹木の伐採に適した万能型の鋸を使用しています。
  4. 鉈・チェンソー:枝打ちには鉈を使用する方法もあります。植樹会でも鉈はありますが、鉈は使用方法が難しく危険も多いので慣れていない場合は、使用しないでください。チェンソーも太い枝打ちに利用されますがここでは触れずに、樹木の伐採に使用する用具の項目で述べます。

太枝切

高枝切鋸

中・小鋸